なんとなく…仕事終わりに店にスマホをむける。
日が短い冬の夕方は…明るいライトの光が…日中の忙しさに反比例した静けさを醸す。
無人の店内は…日中の姿を俯かん的思い出したりする。
最終のお客様は…小学生のころから馴染みのお客様だった…ソフトボールを中学からし…高校も我が子の通う高知農業高校で部活…
航空関係の専門学校に進み、現在は関西空港にお勤めのY君であった。
『お久しぶりです。夏はごめんなさい。』と入ってきた。
遠方から帰省するタイミングで予約を入れてくれたが…この夏の台風が再会を阻んだ。
その時の謝罪から入るY君…『それはしょうがないで!律儀に有難う!』と言うと…
仕事で負傷した指を見せた…『機械に挟まって…』と…両手を合しケガをした指の長さが明らかに短い…
『親が翌日大阪まできました。』・・・・・・・当たり前。
話を聞いたら我が子がケガしたように胸が苦しくなったが…あっけらかんと心配させまいと気丈に振る舞うY君であった。
小柄な眼鏡をかけた少年は…立派に青年になっていた。
何より健康でと…子供と変わらない感情になる不思議な存在なのである。
そんな彼を見送った後の店内は…クリスマスツリーの光が優しくヒカル。